【レビュー】個人的最強Wi-Fi6ルーター「Archer AX73」
NETFLIXをはじめとするVODサービスが非常に増え、テレビのみならずスマートフォンやパソコンなどデバイスの壁も無くなりつつあります。
最近では4K画質でサービスを楽しむことができるサービスも増え、高画質化がどんどん進んでいます。
しかし高画質化に伴って発生するのが回線速度問題です。
最近では光回線サービスがほとんどですから、VODサービスを利用する方はほとんど加入されているでしょう。
光回線でなくても高速なモバイルルーターを利用している方もいらっしゃることでしょう。
しかし外から内の速度は良くても、内からテレビ向けが不安定であればなんの意味もありません。
テレビはWi-Fi搭載が当たり前になってきており、無線で接続することも可能になっています。
無線はケーブル不要で便利ですが、環境やデバイスに影響を受けやすく、不安定であればVOD視聴時に例のグルグルが頻繁に出てきてイライラしてしまいます。
そこで今回は、最新のWi-Fi6に対応しており、流行りのIPoE(IPv4 over IPv6)サービスにも対応し、安定度抜群の最強Wi-Fiルーターを購入したので、レビューしたいと思います。
今回購入したのは今勢いのあるTP-LINK社の「Archer AX73」です。
テレビだけでなくスマートフォン等も遅いと感じている方の買い替えに役立てば幸いです。
概要
TP-LINK Archer AX73は、6ストリーム 合計5400Mbpsの超高速「Wi-Fi 6(802.11ax)」に対応しており、海外メーカー製ルーターには非常に珍しい「IPoE(IPv4 over IPv6)」サービスにも対応しています。
外付けアンテナを6本装備しており、アンテナ内蔵型よりも部屋の隅々まで電波を届けることが可能になっています。
さらに、メッシュWi-Fiにも対応しているため、同社の対応中継器を使用すれば、エリアをさらに広げることが可能です。
カタログスペックではありますが、同時接続できる機器は80台と桁違いのスペックを誇っています。
その他細かい部分も高機能でありながら、なんと価格は1万3000円程度とコストパフォーマンスお化けとなっています。
私見ですが、国内メーカーで同じようなスペックのルーターを購入しようと思えば3万程度は必要だと思います。
今回は既設で使用していたASUSのRT-AC87Uというハイエンドルーターからの乗り換えです。
詳しいスペックについてはメーカーサイトをご覧ください。
外観
箱は結構大きめです。箱が大きいだけでどことなく高性能で高級感を感じるのは私だけではないですよね?
ケーズデンキで購入しましたが、売り場の中でゲーミングルータ並みに箱が大きかったです(笑)
裏面にはお決まりの機能紹介などが載っています。
ちゃんとIPoE(IPv6)対応しています。
メーカーサイトに詳しくどのサービスに対応しているかが記載されていますが、見た限りほぼメジャーなところはカバーされていました。
メーカー対応状況→TP-LINK IPv6サービス対応状況
外観はブラックボディで横長のスタイリングです。
大部分を鱗を想起させる彫が刻まれており、放熱性に寄与しているとのことです。
その彫の中に斜めにピアノブラックのポイントが入っているのもおしゃれですね。
アンテナは外付けが6本といかにも電波を飛ばしそうなやる気ある見た目です。
前面にはランプが配置されており、ステータスが一目でわかるようになっています。
ちなみにこれは後述するボタンで消灯することが可能です。
背面には左にボタン類、中心に1ギガビットLANポート×4、右に1ギガビットWANポートと電源ONOFFスイッチなどが配置されています。
最大で4.8Gbps速度が出るルーターですから、有線がボトルネックにならないよう最低でも2.5Gbpsのポートで揃えて欲しかったところですね。
LEDボタンは押すことで全面LEDのONOFFを制御できます。
Wi-Fiボタンは押下することで電波を止めることができます。まぁ私は使うことないと思いますけど。
Resetはご想像の通りです。
底面にもうろこ状のデザインが加えられていて、下部でも放熱性を高めているようです。
くぼみが両サイドに配置されており、壁掛けも可能となっています。
もちろん直置きのためのゴム足も四か所に設置されています。
取説類
付属品は簡素で、電源アダプタとLANケーブル(Cat5E)が入っています。
興味ある人がいるかわかりませんが、電源アダプタは12V 2A出力です。
設定は簡単
自宅のネットワーク構成はONU—AX73—-スマホなどなどにつながるため、ONUからのLANケーブルをAX73へ接続してAX73の設定画面にアクセスしました。
初期セットアップは画面に案内される内容に沿って設定していけば問題なく完了します。
※細かい設定に関しては他の方のブログを参考にしてください
AX73のいいところは、ONUに接続した時点で自動的に回線種別を判断して、ほぼ自動的に選択してくれるところです。
かくいう私も接続を行って、設定画面に入るとすでに該当するサービスにチェックが入っており、「次へ」を押すだけの状態でした。
ちなみにAX73にはスマートコネクトと呼ばれる機能が搭載されています。
これは2.4gHzと5GHzのSSID(Wi-Fiの名前)を同じにすることで、接続機器に最適な周波数を自動で選択してくれる便利な機能ですが、個人的に「このデバイスは5GHzがいいな」とか周波数を個別に設定したいシチュエーションがあったため私の環境ではOFFにしています。
気になる速度は?
Wi-Fiルーターを新しくしたのはいいけど、結局どのくらいの速度ができるのか気になりますよね。
ということで簡易的ではありますが、速度を計測してみました。
NAS→AX73→PC
まずはAX73に接続されているNASから4GBのファイルをPCにダウンロードしてみました。
PCはIntelのAX201が搭載されており、160MHz2ストリームで2.4Gbpsで通信可能です。
Windows側のリンク速度は1.9GbpsでAX73側では送信2.4Gbps、受信1.8Gbpsで表示されています。
転送中の画面がコチラ
デバイスマネージャー表示では944Mbpsで転送画面では110MB/sが表示されています。
AX73とNAS間は有線で最大1Gbpsとなっているため、ほぼ上限いっぱいの速度が出ています。
これが出た瞬間「無線もここまで来たか」としみじみ思ってしまいました(笑)
Wi-Fi6に対応したデバイス同士で1Gbpsの壁を越えようと試しましたが、自宅にあるWi-Fi6対応デバイスはスマートフォンとPCしかなく、スマートフォンはストレージの性能が足を引っ張って期待した速度は出ませんでしたので、1Gの壁はまた今度超えてみようと思います。
インターネット側は?
各々の環境で左右されるため、参考値ではありますがインターネット速度も計測してみました。
ちなみに自宅はドコモ光1Gでプロバイダはドコモnetです。
もちろんIPoEで接続しております。計測サイトはGoogleを使用しました。
測定した時間帯は22時前後です。
計測結果がコチラ
結果は600Mbpsオーバーと良好な結果が出ています。
リプレイス前のRT-AC87Uは、PPPoE接続しか対応しておらず、平均100Mbps前後でしたから、かなりの改善が見られます。
ちなみに離れた場所でどのくらい速度が落ちるかも試してみました。
AX73から10m離れ、一枚ドアを隔てた場所で再度計測したところダウンロード「440Mbps」を記録しました。
自宅で一番離れたところで計測したのですが、それでもかなり良好な結果となりました。
鉄の扉出ない限り大体のところは届きそうですね。
AX73の良かったところ
テストが終わったところで簡単にAX73の良かったところを紹介します。
- 外付けアンテナ6本で広範囲に届き途切れにくい
外付けアンテナはスタイリッシュさが無くなってしまいますが、個人的には届かなければ意味がないので推奨派です。大体4本や3本の機種が多い中、6本装備しているのはポイント高いです。 - 海外製でも幅広いIPoE(IPv6)サービスに対応している
IPoEサービスは日本独自で発展しているサービスであり、世界的にみると提供している国は少ないです。そのせいで国内メーカー品にしか対応製品がありませんでした。
しかしそこに海外のTP-LINKが対応してきたことで、コスパがよくハイスペックなルーターでIPoEサービスを利用することが可能になりました。 - AX73のスペックが高いため、ルーター起因で速度低下が起きにくい
回線速度が高速であっても、それを中継するルーターがしょぼスペックで思ったほど速度が出ないケースがあります。
しかしAX73はルーター自体のスペックも高いので、ルーター起因による速度低下が起こりにくいです。 - 最新の802.11ax 160MHz 4ストリームまで対応している
Wi-Fi 6に対応しており、160MHzのフルバンドで4ストリーム対応という数年は戦えるスペックとなっています。 - 設定がわかりやすい
ケーブルを繋ぐだけで回線種別を自動判別してくれたり、クイックセットアップ機能で使い始めるまでの時間が非常に短いのは良かったです。 - USB3.0を使用して簡易ファイル共有が可能
今回は使用しておりませんが、ルーターに搭載されているUSB3.0ポートへHDDやSSDを接続することで、簡易的なNAS機能を与えることができます。 - PCがない方でもスマートフォンアプリで設定が可能
最近では自宅にPCがない方も多い中で、設定には必ずPCが必要というわけではなく、スマートフォンアプリですべて設定することが可能となっています。 - ハイスペックであるが以外に熱くない
特徴的な本体のデザインによって、熱くなりやすいハイエンドルーターにあっても本体はほんのり暖かい程度に抑えられています。 - コストパフォーマンスお化け
先述した様々な機能が備わっている中で、実売1万3千円程度で販売されているというコストパフォーマンスお化けな一品です。
国内製品がかすんでしまいますね。
AX73の微妙なところ
- 筐体が結構でかい(幅は約27cm)
ハイエンドが故に筐体自体は結構でかいです。横幅が約27cm程度あり、A4雑誌程度のスペースが必要となります。
私の場合は旧ルーターのRT-AC87UがAX73よりも大きいため、そこまでびっくりはしませんでしたが、小さなルーターを使用していた方は設置できるスペースがあるか確認してください。 - 有線ポートが1Gbpsまで
コストの関係で仕方がないということはわかりますが、せっかく無線区間は最大で4.8G出るのに郵船が1Gは少しもったいない感じがしますね。
せめて2.5Gポートにしてもらえればもう少し高速化の恩恵にあずかれたかもしれません。 - IPv6で使うとHomeShieldなどのセキュリティサービス使用不可
AX73には、ルーター自体で提供することが可能な「HomeShield」というセキュリティサービスを備えています。
PPPoEなどのIPv4接続だとこれらを使用することが可能ですが、IPv6接続だとこれらのサービスは使用することができません。
私はそれぞれのデバイスにセキュリティサービスをインストールしているため、そこまで必要ではありませんでしたけど。
総評
実は今回入れ替えとなったASUS RT-AC87U導入から4年程度が経過していました。
RT-AC87Uも当時は802.11ac対応のハイエンドルーターでしたが、AX73を使用してみて「4年経過するとここまで変わるのか」としみじみ感じております。
規格が変わることはもちろんのこと、そもそもの宅内スピードが上昇しましたし、何よりテレビでVODサービスを利用しているときに切断されることが無くなりました。(導入から現時点で一回も起きていません)
以前は動画を見ているときに接続が切れてしまってしばらく復旧してこないことも多く、続きが見られれずイライラすることがありましたが、AX73に交換してから一度もそれが発生していません。
一度も途切れずに見れることがこんなにもよかったことに気づいたのはAX73を導入したからでしょう。
海外メーカー製はハイスペックの割に安い製品が多かったのですが、IPv6に対応していない場合が多いです。
AX73の登場で日本国内のWi-Fiルーターシェアが変わるかもしれませんね。
長々と書いてきましたが、最終的にお伝えしたいことは【AX73最高】ということです。
もしあなたが現在使用しているルーターに不満があれば買い替えてみるのもよいかもしれません。
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